「DIY Fab」の時代――3Dプリンター、レーザーカッター、バイオハッキングキット、深圳、オープンソースソフトウェアとハードウェア・プラットフォーム、モノのインターネット(IoT)、ブロックチェーン、リーン、実用最小限の製品(MVP)、BLE通信、LoRaWAN、そして「クラウド」など、枚挙にいとまがありません!

私たちは毎日 "Safecast.org"でこうした要素の実験に取り組んでいます。しかし、私たちがそこから学んだことは、もっとも強力な要素は国際社会だということでした。コミュニティを構築する力で現実と仮想を結びつけることは、本当に大きな課題です。この年、コミュニティの力あふれるプロジェクトがたくさん見られることを願っています!

私たちはともかく創造するのが大好きだから、手や機械を使ってものづくりをします。LAB by Dimension Plusは、デジタルファブリケーションや工芸（Fab & Craft）の実験や開発に専念してきました。私たちは、古いスタイルの工芸品のもつ感情や緻密さを確信しつつも、同時に新しいメディアやデジタルツールの意義も理解しています。デジタルファブリケーションと工芸は、互いに対立するものではありません。伝統工芸の価値は維持する必要があります。Fabと工芸品が結びつくとき、ものづくりの新しい形が見つかるのです。

人間はアイディアを思いついたり、「手」 を使ってそれを必ず形にします。過去の歴史を見ると、人間は産業や日常生活をより良くするために「道具」を作り出しました。デジタル世界になりつつある今日、これら新しい「道具」 をつかい、様々な分野で新しいもの形にできます。YouFab2016は、デザイン、アート、テクノロジーを混ぜ合わせてみる機会です。制作される可能性のある多くのプロジェクトを目にし、それがこの世界で実際に形になることを楽しみにしています。

デジタルとフィジカルを分割している障壁は、日々壊されていっています。デジタルファブリケーションの技術進歩の結果新しいフロンティアが開けており、そこで生み出されているクリエイティブな可能性を促進し、賞賛すべきであると思います。

Fabはそれを維持するため、グローバルなコミュニティを必要とする世界的な現象です。是非You Fabに参加してください。

世界中の多くの人がデジタル的に団結させ、競争させることにより、YouFabはこのグローバルなコミュニティーの前進を支援します。YouFabは、アート、科学、技術の融合に成功した提案を求めています。　これから生まれる信じられないようなアイデアが見られる日を、楽しみにしています！

もはやFabは、デジタルデータ世界とリアル世界をつなぐ基本インフラ。データをリアルに変換する装置であるとすると、デジタル世界のどんな最前線をあなたはリアルに変換するのか。その面白さに世界中のクリエーターが気づき、競い合い始めています。大胆にしてユニークなジャンプをたくさん見せてくれることを期待しています。

早くも5回目となるYouFab、毎年どんな作品が受賞するのか楽しみにしています。今回は特別賞として「ヤマハ賞」が設けられ、受賞がゴールではなく、そこから新たな展開が始まるような仕組みが用意されるなど、さらに進化していますね。4年前と比較して急速にFabを巡る状況が活性化する中で、どんな作品が登場するのかとても楽しみです。デジタルファブリケーションの可能性を探究しているみなさん、ぜひ応募しましょう！

我々が等しくおかれている環境は　天と地の間に存在する空間です

太陽エネルギー　重力　自転　公転　

その間に今まで何が起こってきたのか？　そしてこれから何が起こるのか？

人間が成し得ることの先に美しい景色が広がることを切実に願っています

現代を共に生きる者として互いにイメージしていきましょう

デジタルファブリケーションは、私たちが創造し、自分自身を表現する方法を変化させています。YouFabは、芸術・科学・技術を融合させる新たな可能性を翻訳し、導くプロジェクトを見出してくます。

生活の中で技術化が進むに伴い、現在でも「人間のような機械の性能」や「人間の機械的特性」に関する疑問がたくさん湧き上がっています。さらに、特に芸術や創造性と密接な関係のある分野で、「非人力」、「人間のような機械」あるいは「スマートマシン」のような概念が発生し、HCI(human computer interaction, 人間とコンピュータの相互作用)の議論では欠かせない内容となりました。YouFabは、デジタルファブリケーション分野で最先端の作品を示すだけでなく、つくる体験や、現在では世界中のデザイナーにとって実質的に偏在する統一された自然かつ創造的な方法で、技術を使う方法を共有できる唯一の例です。

かっこいい遊び道具で遊ぶのは役に立ちます。しかしさらに素晴らしいのは、喜びを分かち合うために、人々が遊んだり挑戦したり物事を観察したりすることをサポートしてくれるコミュニティの一員となることです。このような方法で学び、共有し、成長することがベストなありかたなのです。

デジタルファブリケーションによるモノづくりは、ますます多様化しています。最近になり、デジタルファブリケーションとクラフトの世界は似ている、と感じるようになりました。使われる道具や素材は似ていても、完成した作品の表情は大きく異なるからです。木工、金工、陶磁といった工芸・工業の世界と、デジタルファブリケーションの二つの世界。組木のように、お互いによって一対となる組み合わせが出てくることを期待しています！

デジタルは様々な分野、様々な世代、様々な価値観を横につなぐことのできる共通言語です。見た人が自分の領域に引き込んで想像を膨らませ、次のクリエイションを呼び起こすような、素晴らしい呼び水となる作品を期待しています。

近年バイオテクノロジーに関する話題が様々な領域で語られるようになりました。一般的に、生命科学と聞くと、専門家がクローズドなラボで実験を行う、というイメージを想像しがちですが、必ずしもそんなことはありません。実は家庭でできることだってたくさんあるのです。宇宙物理学者フリーマン・ダイソンは、「未来のバイオテクノロジーは家庭から生まれる」と言っています。オープンなバイオには、必ず大きな可能性があります。バイオであつかわれるような小さな生物は、実際にいじってみなければわからないことがたくさんあります。実際に何かを作ることで、新たな生命観や倫理観を見つけ、まだ繋がっていない点と点を紡ぐこと──「生命と非生命の境界」を問うような実験を期待します。

私は伝統工芸、なかでも漆とデジタルファブリケーションのハイブリッドに取り組んでいます。ファブ技術には、これまで想像も出来なかったような方法で手仕事を補い、または拡張し、次世代に継承する新しい可能性を感じています。工芸の価値や概念を揺さぶるような作品を期待しています。

ポケモンゴーが証明したのは、脳（＝物語）と情報システムとの融合がもたらす、新世界の存在でした。人と現実環境が情報システムの進化を通じ、どう変化していくのか？は、多くの場合シンギュラリティ社会への恐怖心と共に語られます。が、それ以外の創造的なオルタナティブな道筋（PATH）があることを示してくれたと感じます。YouFabの「手触り感の有る」「遊び心の有る」「自由な創造性の息吹を持った」場所は、ポケモンゴーと同じく、より創造的でヒトと人工物とを決して隔てない、新しい世界観を提示しています。今年も、その思いつきと作りこみに「ハッ」としたいと、強く希っています。

チューリッヒでダダが開始されて、今年で100年。既存のさまざまなコード（言語、社会、文化..）から逸脱し、コラージュという手法を生み出し、世界初のグローバルなアートムーブメントとなったダダ。その精神は現在「ハッキング文化」へと流れ込み、Fabと確実に共振しています。アナログ／デジタルを越え、あらゆるものを素材として「発見」し創造へと開くFabは、アーティストやプログラマーに加え、広く人々の自律的な発信と、産業・教育・エンタテインメント業界との連携を促すダイナミックな場です。そして連携が深まるにつれ、各分野でのエクストリームな表現も開花していく…そのような、未来への扉を開くFabの成果を楽しみにしています！

最上のイノベーションとは、美しく不合理なつながりを、普通の物や道具や美学の間につくることで、新しく価値あるものを創ることです。YouFabはあなたにとって、作品を大いにアピールし、ユニークなイノベーションを世界とシェアする機会となることでしょう。待ちきれません！　

人々は今、一生懸命IoTについて話していますが、私は、「Internet of Life 」について話し合っていくべきだと考えています。私たちはデジタルの時代に生きています。デジタルプラットフォームとLife の間に橋を掛ける実践的な方法を見つけることが、未来につながる鍵になると考えています。私たちはデジタル時代の影響から免れることはできません、そんな中、いったいどう生きていけばいいでしょうかーー人生とデジタルの間にかける橋を与えてくれれるものが発明されたら、一緒に喜び使いましょう。さあ、YouFabがスタートしました！

デザインや製作業界での、デジタル革命は、我々の製作方法を大きく変えました。いわゆる普通のひとたちもデジタル革命に注目し、この革命の意味を理解しようとし始めたのは、そんなに昔のことではありません。
YouFabはデジタルものづくりをする人たちのためのアワードです。YouFabに応募して、デザイナーとして、デジタルものづくりの技術を使ったイノベーションの可能性を追求しましょう。そして、自分自身の眠っている可能性を呼び起こす方法を人々に示し、このデジタル革命の一部に参加するように促しましょう。

YouFab2016で評価したいのは、「モノ（作品）」自体だけでなく、それを通じて見えてくる新しいタイプの「創造性」です。デジタルファブそしてIoT時代の創造性は、少なくとも、「デジタルとフィジカルを自由に横断し、自在に結合する」行為の上に築かれるものでしょう。当然、単なるプロダクトではなく、複数人の参加するプラットフォームや実験的なプロジェクトも審査対象となります。ぜひ「これまで誰も見たことがないもの」に挑戦してください。