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Hozuki Lantern Project

SmartCraft Studio 2016 (日本)

Category : GENERAL
By SmartCraft Studio 2016 (日本)

Hozuki Lantern Project

日本人と外国人観光客の真の意味での交流を図るため、私たちはHozuki Lantern deviceを開発しました。このプロジェクトの目標は、デジタル機器に不慣れな高齢者でもこのデバイスを使えるようになることにより、観光客が、飛騨地方の伝統的な生活を体験できるようになることです。

飛騨古川では、若い世代が仕事で都会に出て行ってしまうため、近年高齢者の人口比率が高くなっています。彼らは飛騨を訪れる観光客をもてなしたり、自分たちの生活を体験してもらうことに興味を持っています。一方、飛騨を訪れる観光客も本当の飛騨の田舎の生活を体験したいと考えています。

私たちのチームでは、高齢者とこうした観光客がうまく出会っていないのは、繋がるきっかけが足りないのが問題だと考えました。そこで、二者をつなげるデバイスを作りました。

機器に不慣れな高齢者でも、やることは玄関にこのランタンを吊るすだけ。ランタンの重みで紐が引っ張られ、ランタンの中にある3Dプリントで作られたケースに入っているGPSとWifi装置が稼働します。すると、ランタンの位置情報が”Hozuki Project”のアプリ(Google play ストアからダウンロード可能)に送信されます。アプリ内の地図には、地区内のランタンが表示され、観光客は「観光客をもてなしてたいと思っている高齢者」の家を知ることができます。観光客は簡単にホストを探すことができ、ホストである高齢者も、この伝統的なランタンを使って、テクノロジーの知識がなくてもゲストをもてなすことができます。

https://www.behance.net/gallery/43722251/Hozuki-Project

制作プロセスと使用機材について

Hozuki Lanternの開発では、日本の伝統的な素材を組み合わせて内部の電子機器が見えないようにすることを目指しました。外観は、日本の家庭でも好まれて飾られるホオズキの形を模しました。このデザインは「組木」という木工細工の技術と、伝統的な日本の「和紙」を使ってホオズキの透明感や繊細さを演出しています。
植物の洗練された形状を再現するために、レーザー切断加工技術を使用し、正確な組木の構造を作り上げました。細部にこだわり、全体のデザインに統一感が出ることを目指しました。

メンバー

Assistant Professor
Masayasu Goto
Designer
Mike Meng
Designer/ Technician
Chi Li Cheng
Designer/Technician
Ken Lee
Coordinator
Yiko Li

JUDGES, COMMENTS

  • Singh Intrachooto

    Singh Intrachooto

    Singh Intrachooto
    建築家、OSISUデザインプリンシパル

    心温まるプロジェクトに心が打たれました。人の心の欲求とデジタルで可能にできることをうまくつないで、世代をまたいで結びつけていると思います。高齢化社会になりつつある国や、すでになっている国はたくさんあります。このプロジェクトは、若者とお年寄り、デジタルとアナログ、文化と文化をつなぐ、新しい形の架け橋となることでしょう。よく考えられたプロジェクトだと思います。

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